先に結論を書きます。AIで記事や投稿を量産しても、それだけでは稼げませんでした。少なくとも私の手元にある実測の数字は、そう言っています。
私はSNS運用代行のフリーランスで、2026年6月からAIを使った投稿の全自動化を動かしています。Threadsに1日5本、Xにも1日5本、毎朝AIが文章を生成して、あとは人の手をいっさい介さずに投稿される仕組みです。noteの記事も27本書きました。つまり「AIで量産する」ことは、実際に毎日やっています。
その上で、量産した結果どうなったのかを、数字を隠さずにこの記事に置いておきます。うまくいった話ではありません。87本投稿してフォロワーが0人のままだった、という話です。ただ、これからAIで量産を始めようとしている人が同じ回り道をしなくて済むように、量産の「何が足りないのか」を実測から書きます。
なお、私の実測はSNS投稿とnoteのものです。ブログSEOそのものの実測データは持っていないので、SEOの一般的な話は「一般に」と断って書き分けます。
私が実際に動かしている「AI量産」の中身
まず、私がやっている量産の中身を具体的に書きます。ここが曖昧だと、あとの数字の意味も曖昧になるからです。
Threadsは1日5本、朝7時・昼12時・夕方17時・夜21時・23時に全自動で投稿しています。Windowsのタスクスケジューラーと、Python、APIの直叩きで組みました。Xも同じ時間に1日5本、同じ作りで動かしていて、こちらは2026年8月4日に稼働を始めたばかりです。
毎朝6時台にAIがその日の投稿文をまとめて生成し、Googleドライブにテキストで保存します。投稿スクリプトはそれを読んで投げるだけです。投稿が失敗したらログに残ってDiscordに通知が飛び、週次・月次では自分の投稿を自動集計したレポートも飛んでくるようにしています。
費用の話もしておくと、XのAPI利用料が1日5本の投稿で月350円ほど、ThreadsのAPIは無料、タスクスケジューラーはWindows標準機能なので0円です。つまり、AIで量産する仕組み自体は、いまや月数百円で作れてしまいます。だからこそ「量産できること」自体には、ほとんど価値が残っていないと感じています。
量産を組み始めたのは2ヶ月前
この自動化を組み始めたのは2026年6月で、まだ2ヶ月ほどしかやっていません。長期の結論を出せる段階ではないことは、先に正直に書いておきます。ただ、2ヶ月でも「量産だけでは何が起きないか」を示すには十分な数字が出ました。
量産した結果の数字を、そのまま見せます
2026年6月25日から7月27日までの約1ヶ月で、Threadsに87本を自動投稿しました。その間、フォロワーは0人のままでした。1本も欠かさず毎日5本出し続けて、増えたフォロワーはゼロです。
7月27日時点で数えた7月のビューは527、いいねは7、返信は0、リポストも0でした。返信は一度も来ませんでした。月の集計で見ると、2026年7月は82本投稿して合計ビュー582、いいね8、1本あたりの平均ビューは7.1でした。
もっと細かく見ると、状況はさらにはっきりします。7月27日時点で、直近の68本のうち13本はビューが0か1のままでした。7月全体では、ビューが0か1のままだった投稿が18本あります。つまり量産した投稿のかなりの割合が、実質誰にも見られずに流れていきました。
しかも、週ごとの平均ビューは右肩下がりでした。18.2、15.9、8.4、7.9、5.0と、投稿を続けるほど1本あたりの数字は落ちていきました。量を積めば積むほど伸びる、という展開にはなりませんでした。直近の2026年8月4日までの7日間も、24本投稿して合計ビュー120、いいね1、返信0です。
noteのほうも書いておきます。2026年7月27日時点で記事は27本、フォロワーは2人、全記事の合計いいねは45でした。SNSよりは反応がありますが、27本という本数に対して多い数字だとは思っていません。
理由その1:量産がくれるのは「続ける力」で、「届く力」ではなかった

この2ヶ月でいちばんはっきり分かったのは、自動投稿は「続ける力」はくれるけれど、「届く力」は別物だ、ということでした。
仕組みを組めば、投稿は確実に毎日出ます。気分に左右されず、忙しくても止まりません。継続という点では、人力よりはるかに強いです。ここは量産の本当のメリットで、否定するつもりはありません。
ただ、出続けることと、読まれることの間には、想像していたよりずっと大きな断絶がありました。私の場合、投稿の質を上げる前に、そもそも誰にも見られていないことのほうが問題でした。届ける導線がないまま量だけ積んでも、ビュー0か1の投稿が積み上がるだけでした。
一般に、SEOでもSNSでも「量より質」「質より継続」といった言い方がされますが、私の実測から言えるのは、量と継続が揃っていても、届く経路がなければ数字は動かない、ということです。稼げるかどうか以前に、まず読まれるかどうかの壁があり、量産はその壁を越える道具ではありませんでした。
数少ない手がかりも、量産からではなく中身から出た
全部が横ばいだったわけではなく、傾向は出ました。抽象的な問いかけだけの投稿より、具体的なしくじりを書いた投稿のほうが見られていました。また、スロット別の平均ビューは7月27日時点で朝15.7・昼5.7・夜1.8と、朝がいちばん見られていました。
つまり、わずかに反応があったのは「何を書いたか」「いつ出したか」の違いであって、「何本出したか」ではありませんでした。量産は手がかりを見つけるための試行回数はくれますが、量そのものが成果になることはなかった、というのが実感です。
理由その2:AIは、それらしい嘘を平気で書く
量産が稼ぎにつながらないもう一つの理由は、AIが書いた文章をそのまま出せない、という点です。これは実際にやられて分かりました。
投稿文をAIに書かせていたら、実際とは違う数字を書いてきたことがあります。本当は68本投稿したのに、62本と書いていました。怖いのは、文章としては完全に自然だったことです。読み返しても違和感がなく、自分の数字を覚えていなければ、そのまま世に出ていたと思います。
対策として、実際に起きたことと実測値だけを書いた台帳を作り、そこに載っている数字しか使わせないようにしました。ところが、台帳を足しただけでは直りませんでした。以前から入れていた「毎回、具体的な出来事を必ず入れる」という指示と噛み合わず、台帳のネタが尽きると、AIはやっぱり作り話をしたのです。「無ければ書かなくていい」と言い直して、やっと止まりました。
ここから言えるのは、AIで記事を量産するなら、事実を管理する仕組みと、それを毎回チェックする手間が必ずセットになる、ということです。一般に、読者や検索エンジンは中身の信頼性で評価すると言われていますが、放置した量産は信頼性を確実に削っていきます。しかも嘘は自然な文章で紛れ込むので、量が増えるほどチェックは追いつかなくなります。量産のスピードは、検品のスピードを超えられません。
理由その3:量産の仕組みは、動かし続けるだけでも手がかかる

「自動化すれば手が空いて、その間に稼げる」と思っていた時期が私にもありました。実際は、仕組みを動かし続けること自体にかなり手を取られています。
実例を挙げます。2026年7月3日から5日まで、Threadsの投稿が1本も出ていませんでした。原因は早朝にPCがスリープしていて、6時の生成スクリプトが走れなかったことです。7月14日にも投稿が3件失敗していて、こちらはPCが落ちていたことが原因でした。
Xの自動投稿では、もっと嫌な失敗をしました。タスクは全部「準備完了」と表示されていたのに、実際は一度も動いていなかったのです。原因は、登録スクリプトの変数名にPowerShellの予約語を使っていて、タスクに渡す引数が丸ごと空になっていたことでした。エラーもログも残らないので、気づくのに時間がかかりました。ほかにも、認証トークンのファイルにBOMが混ざって投稿が丸ごと止まったこともありますし、Threadsのトークンがあと10日で切れるところだった、ということもありました。
どれも地味な失敗ですが、共通しているのは「エラーが表に出ないまま、静かに止まる」ことです。量産の仕組みは、放っておくと止まっていることにすら気づけません。自動化を作っているのに、結局そのつど自分の手を動かしている、というのが私の現状です。量産で浮くはずだった時間は、量産を維持する時間にかなり食われています。
それでも量産をやめない理由と、始める前に決めておくといいこと
ここまで読むと「じゃあ量産に意味はないのか」となりそうですが、私は仕組みを止めていません。理由は二つあります。
一つは、続ける力が本物だからです。私は営業も発信も、気力に頼るとすぐ途切れるタイプです。仕組みがあるから、フォロワー0のままでも87本出せました。もう一つは、量産が実測データをくれるからです。朝の枠がいちばん見られている、具体的なしくじりのほうが読まれる、といった手がかりは、出し続けたから拾えた数字です。
その上で、これから始める人に先に決めておいてほしいことがあります。まず、数字は実測だけを書くと決めることです。AIは載っていない数字を自然に作ります。次に、書くことが無い日は無理に具体例を入れないと決めることです。私はこの指示を入れるまで、AIの作り話を止められませんでした。そして、量産と同時に「届く経路」を考え始めることです。私はここを後回しにして、ビュー0か1の投稿を7月だけで18本積みました。
学び方については、独学でやるかスクールやツールに頼るかは人によると思います。私自身は独立のときに動画編集スクールに約70万円を払って6ヶ月通いましたが、独立後の半年は無収入で、その後の半年も収入は一桁万円台でした。お金を払えば結果が保証されるわけではない、というのは自分の身で確かめています。ただ、AIの使い方も自動化も、最初からうまく使えていたわけではなく、試行錯誤の時間は必ずかかります。その時間を短くするために外部の力を借りるのは選択肢としてあり得ますが、どれを選ぶにしても「量産すれば稼げる」という前提で選ばないほうがいい、とだけは言えます。
量産からは1円も生まれず、収入は全部「1対1」から来ていた

「稼げない」と書くからには、実際にどこからお金が来ているのかも書いておきます。2026年6月から動かしているThreadsとXの自動投稿から発生した売上は、いまのところありません。私の収入は全部、人と1対1でやり取りした仕事から来ています。
最初の報酬は、量産とは真逆の場所から来た
独立して最初の仕事は、クラウドソーシングでもらった動画編集の案件でした。その相手からはすぐに連絡が来なくなりましたが、そこから少しずつ、ココナラでコンサルの案件を10件ほど受けました。単価はコンサルが1本3,000円、編集案件は動画の尺によって1本4,000円から10,000円くらいです。
初めて報酬を受け取ったとき、うれしさより先に「これで生きていける気がしない」と思ったのを覚えています。時給に換算すれば安い仕事でしたが、実績にはなりました。だからあがいて、ココナラもYouTubeもクラウドソーシングも、思いつくものは一通り試しました。お金になったのは、そうやって一件ずつ手渡しでもらった仕事だけです。
数字が動いたのは、本数を増やしたときではなかった
唯一はっきり手応えがあったのは、引き継いだクライアントの案件をコンセプトから作り直したときです。それが最近になって伸びました。クライアントも驚いていましたし、正直、自分でも驚きました。
ただし、伸びるまで手応えは一切ありませんでした。やっている最中は、効いているのかどうか分からないままです。手応えが無い時期がしばらく続いたあとで、急に来ました。だから今も、反応が無い期間をすぐ失敗とは思わないようにしています。変わったのは投稿の本数ではなく、何を軸にするかの設計のほうでした。
結局、自動化できていないのは営業の部分だった
私はもともと営業が苦手で、その苦手を埋めるために自動化を作り始めました。テキストでのやり取りは昔から苦手ですし、初対面の相手とオンラインで話すと人見知りと自信のなさが前に出ます。金額を出すときも、自信がないから自分から下げてしまっていました。
提案資料を見てもらえたことはありましたが、そのあとの連絡は一切来ませんでした。こちらからリマインドする勇気がなく、そのまま終わりました。量産の仕組みは、この一連の苦手をひとつも肩代わりしてくれませんでした。いまも自社の収益は立っていませんし、業務委託は仕事量が多いわりに利益は低いままです。AIで量産を始めるなら、収入がどこから来るのかは別で考えておいたほうがいい、というのが今の実感です。
量産では届かなかったぶん、いまは1対1の仕事のほうに軸を置いています。そちらで何をしているかは自分のサイトにまとめています。
まとめ
- AIでの量産は実際にやっている。Threadsに1日5本、Xに1日5本、月数百円で全自動で動く。
- 結果は87本投稿してフォロワー0人。7月は82本で合計ビュー582、いいね8、平均ビュー7.1だった。
- 自動投稿がくれるのは「続ける力」で、「届く力」は別物だった。週平均ビューは18.2から5.0まで右肩下がりだった。
- AIは実際と違う数字を自然な文章で書いてくる。実測だけをまとめた台帳と「無ければ書かない」という指示でやっと止まった。
- 量産の仕組みは、PCのスリープや設定ミスで静かに止まる。維持にも手がかかり、自動化すれば手が空くとは限らない。
- わずかに見られたのは、本数ではなく中身と時間帯の違いだった。量産と同時に、届く経路を考え始めたほうがいい。


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