動画編集スクールの費用相場と、元を取るための考え方|70万円は「何本ぶん」だったのか

動画編集スクールの費用相場と、元を取るための考え方|70万円は「何本ぶん」だったのか スクール

[広告]この記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。紹介しているのは私が受講した講座ではなく、公式サイトに出ている情報です。報酬の有無で評価を変えることはしません。

私は動画編集のスクールに約70万円を払いました。期間は6ヶ月です。

払う前、私は「回収できるか」をきちんと計算していませんでした。受講料を、案件1本あたりの金額で割ってみる。 それだけのことをしていませんでした。

この記事では、その計算を今からやります。使うのは私が実際に受け取った金額です。相場の話だけして終わらせると、結局いくらなら妥当なのかが分からないままになるので、自分の数字を出します。

費用の幅は「8万円台から70万円台まで」ある

まず前提として、動画編集を学ぶ講座の金額には大きな幅があります。

公式サイトに出ている金額を見ると、CREATORS JAPAN プレミアプロ講座が79,800円、MovieHacksが99,800円です(いずれも2026年8月9日時点の公式表示)。一方で私が払ったのは約70万円でした。

同じ「動画編集を学ぶ」でも、金額の桁がひとつ違います。

この差が何なのかは別の記事に書きましたが、結論だけ言えば、差の大半は教材ではなく「人の時間」です。個別に見る・面談する・進捗を管理する。人が動く部分が増えるほど金額は上がります。

ここで大事なのは、高いほうが確実に成果が出るという話ではないということです。私と同じスクールに同じ時期に入った同期の結果は、見事にばらばらでした。今も私より稼いでいる人が多いですし、講師になった人もいます。金額は成果を保証しません。

私の実際の単価で割ってみる

では回収の話に入ります。

独立初期の私の編集単価は、1本4,000円から10,000円くらいでした。 動画の尺によって金額が変わります。これは独立してすぐの時期の金額で、今の相場や今の私の単価という意味ではありません。念のため付け加えます。

この単価で70万円を割ると、こうなります。

1本あたり70万円に必要な本数
4,000円175本
6,000円約117本
10,000円70本

70本から175本。 これが「元を取る」の実際の数字でした。

払う前にこの数字を見ていたら、判断は変わっていたと思います。少なくとも「半年で回収できるだろう」とは思わなかったはずです。

しかもこれは売上であって、手元に残る額ではない

オンラインで学ぶ様子

上の表はさらに甘い計算です。理由が3つあります。

ひとつめは編集ソフトの費用です。受講料に含まれないことがあります。たとえば MovieHacks の公式サイトには、別途 Adobe Creative Cloud の月額5,680円(学生1,980円)が必要と明記されています。年間にすると7万円近くになります。受講料が8万円でも、1年使えば実質的な負担は倍近くになる計算です。安く見える講座がそうでなくなることがあるのはここです。

ふたつめは時間です。1本4,000円の案件に何時間かかるかで、実際の時給はまったく変わります。慣れないうちは想定の倍かかります。

みっつめは案件が途切れないという前提です。そしてこれが、私の場合はいちばん外れました。

回収の計算が狂った理由

私は初報酬を1ヶ月目に受け取りました。数字だけ見れば早いほうだと思います。最初の仕事はクラウドソーシングでもらった動画編集の案件でした。

ただ、そのとき感じたのは達成感ではありませんでした。「これで生きていける気がしない」というのが最初の感想です。金額を見た瞬間に、必要な本数が頭に浮かんだからだと思います。

そしてその2ヶ月後、私はその仕事を失いました。

取ることと、取り続けることは別の技術でした。スクールで教わるのは多くの場合「最初の1件を取るまで」で、そこから先は自分で解くことになります。私はそこを外注できると思っていました。

結果として独立後の半年くらいは、収入が一桁万円台のままでした。ココナラでコンサルの案件を10件ほど受けたり、YouTubeをやったり、思いつくものを一通りやりました。その間も受講料は既に払い終わっています。収入が無いまま費用だけが出ていく時期は、金額そのものよりも判断力を削ります。

「元を取る」の定義を変えたほうがいい

ここまで書いておいて逆のことを言いますが、受講料を案件の売上だけで回収しようとすると、たいてい苦しくなります。

私の場合、70万円で実際に手に入ったものの中でいちばん効いたのは、教材でも案件でもなく同期でした。案件が取れない時期に、私の提案文のどこが弱いかを具体的に指摘してくれたのは彼らです。営業のやり方はカリキュラムにも入っていましたが、知識としては持っているのに自分の文章には適用できていませんでした。その溝を埋めたのは人でした。

これを「70万円ぶんの価値があったか」と問われると、正直わかりません。ただ、回収を売上だけで測っていたら、私はもっと早い段階で辞めていたとは思います。

だから提案としては、こうです。金額を決めるときは売上で回収する前提で計算し、価値を測るときは売上以外も数える。 計算は厳しく、評価は広く。逆をやると、期待だけ膨らんで判断を誤ります。

自分の回収ラインを出す手順

申し込む前に、紙でもメモアプリでもいいので、この4つを書いてみてください。5分で終わります。

手順1: 受講料に、ソフト代を足す。 月額がかかるなら、使う予定の月数ぶんを足します。これが実際に出ていく総額です。

手順2: 想定する1本あたりの金額を、控えめに置く。 高いほうで計算すると必ず外れます。私の独立初期は1本4,000円から10,000円でした。参考にするなら低いほうを使ってください。

手順3: 総額 ÷ 1本あたり で、必要な本数を出す。 ここで出た数字が現実的に思えないなら、その講座はまだ早い可能性があります。

手順4: その本数を、何ヶ月で受けるつもりか書く。 月に何本受けられるかは、本業の有無と作業時間で決まります。ここまで書いて初めて「回収に何ヶ月かかるか」が出ます。

この4行を書くだけで、金額の見え方が変わります。私はこれをやらずに払いました。 この記事でいちばん伝えたいのはこの部分です。

回収を早めたもの、遅らせたもの

収入を計算する様子

半年ぶんの遠回りを振り返ると、効いたことと、効かなかったことがはっきり分かれています。私の場合の話ですが、参考になるかもしれないので書いておきます。

効いたのは、自分の提案文を他人に読んでもらったことです。案件が取れない時期、私は原因を教材の中に探していました。実際には、提案文そのものに弱いところがありました。それは自分では見つけられませんでした。同期に読んでもらって初めて分かりました。お金を払って手に入れたものの中で、いちばん回収に効いたのはこれです。

効かなかったのは、手を広げたことです。 収入が一桁万円台のあいだ、私はココナラでコンサルの案件を10件ほど受けたり、YouTubeをやったり、思いつくものを一通り試しました。動くこと自体は悪くなかったと思いますが、一本ずつが浅くなり、どれも軌道に乗る前に次へ移っていました。焦りから来る分散だったと今は思います。

回収を早めたいなら、増やすより一度取れた相手に続けてもらうほうが確実です。私が2ヶ月で失注したのは、そこに手を打っていなかったからでした。新規を1本取る労力と、既存に続けてもらう労力は、まったく釣り合いません。

独学と比べると、どこが違うのか

「そもそも独学ではだめなのか」という点にも触れておきます。

編集ソフトの操作に関しては、独学で追いつけます。Premiere Pro は使っている人が多く、解説も豊富です。私自身、授業で習った操作の多くは、あとから調べても分かる範囲のものでした。

費用面でも、ソフト代はどちらを選んでもかかります。独学ならその分だけで済むので、金額としては当然安く上がります。

差が出るのは、詰まったときです。独学だと「何が分からないのかが分からない」状態で止まります。私が営業で詰まったときがまさにそれで、教材を読み直しても解けませんでした。お金で買えるのは正解ではなく、自分の状態を見てもらえる相手だと考えると、講座の金額の意味は判断しやすくなります。

逆に言えば、手が止まらないタイプの人にとっては、その部分の価値は小さくなります。ここは向き不向きの話で、優劣ではありません。

費用を抑えたい場合に見るところ

金額を抑える方向で考えるなら、見るのは次の3点だと思います。

  • 期間の区切りがない形式を選ぶ — 本業と並行するなら、区切られていると走れない月がそのまま損になります。
  • ソフト代が別途かかるかを確認する — 受講料だけを比べても実質の負担は分かりません。書いていない場合は「かからない」ではなく「未確認」です。
  • 営業までカリキュラムに入っているかを見る — 技術は独学で追いつけますが、営業は独学だと何が悪いのか分からないまま時間が過ぎます。私が実際に詰まったのもここでした。

金額も条件も変わります。申し込む前に必ず公式で最新の表示を確認してください。

この記事で言えないこと

動画編集の作業画面
  • 収入には個人差があります。 スクールに入れば案件が取れる、回収できるという保証はできません。私自身、初報酬のあとに失注し、半年は一桁万円台でした。
  • 単価として挙げた1本4,000円から10,000円は私の独立初期の実績です。今の相場でも、誰にでも当てはまる金額でもありません。
  • 紹介した2つの講座を私は受講していません。教材やサポートの実態は分かりません。
  • 私が受講した講座の校名は出していません。カリキュラムは改定されますし、当時の感想が今も当てはまるとは限らないためです。
  • 金額・条件は2026年8月9日時点の公式表示です。

まとめ

  • 講座の金額は8万円台から70万円台まで幅がある。差の大半は教材ではなく人の時間
  • 私の独立初期の単価は1本4,000円から10,000円。70万円は70本から175本ぶんだった
  • ソフト代が別途かかることがある。受講料だけで比べると実質の負担を見誤る
  • 私は初報酬1ヶ月目、2ヶ月で失注、その後半年は一桁万円台。案件が途切れない前提で計算しない
  • 計算は厳しく、評価は広く。 申し込む前に4行の計算だけはしておく

どの講座を選ぶかの基準は、動画編集スクールおすすめ比較|70万円払った卒業生が「選び方の基準」から話しますにまとめています。受講した1校の中身についてはこちらの記事で詳しく書きました。

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