結論から書きます。わたしがいま動かしている自動化そのものにかかっている費用は、月に350円ほどです。XのAPI利用料が1日5本の投稿で月350円ほど、ThreadsのAPIは無料、実行に使っているWindowsのタスクスケジューラーはOS標準機能なので0円。ここまでが、金額として自分ではっきり言い切れる範囲です。
この記事では、その350円の内訳と、なぜその金額で収まっているのか、そして「AIツールにいくら払うか」を考えるときに自分がどこで判断を間違えたのかを書きます。あわせて、支払いを減らす方向ではなく止まらないように払うという考え方に変わったきっかけも書きます。2026年8月6日に、生成AIの利用上限で自動投稿がまるごと止まった日のことです。
書き手について短く。さとりと申します。元は調理師で、飲食の現場に10年いました。そこからSNS運用代行のフリーランスとして独立して、いまは在宅で働いています。営業が苦手で、その苦手を埋めるために自動化を作り始めた人間です。自動化を組み始めたのは2026年6月なので、まだ2ヶ月ほどしか経っていません。ですのでこの記事は「詳しい人の解説」ではなく、「2ヶ月動かしてみて、自分がいくら払っているかをやっと数えた人の記録」として読んでいただけたらと思います。
いま払っている金額は、月350円だけです
先に金額を並べます。自動化まわりで発生している支払いは、これだけです。
- XのAPI利用料:1日5本の投稿で月350円ほど
- ThreadsのAPI:無料
- Windowsのタスクスケジューラー:OS標準機能なので0円
「AI自動化」と書くと、月に何万円もかかっているように思われることがあります。実際、わたしも組み始める前はそう思っていました。SNSの投稿を全自動で回すなら、専用のツールを契約して、そこそこの額を毎月払うことになるのだろうと。
結果として、そうはなりませんでした。理由は単純で、専用ツールを使わずにAPIを直接叩く形で組んだからです。Threadsは1日5本、7時・12時・17時・21時・23時に全自動で投稿しています。Xも同じ時間に1日5本、同じ作りです。どちらもWindowsのタスクスケジューラーからPythonのスクリプトを起動して、APIに投げているだけの構成です。間に有料のサービスが入っていないので、費用が乗るところがありません。
「安く済ませたかったから」というより、「有料ツールを契約する判断ができなかったから」というのが正直なところです。自社の収益がまだ立っていないので、月額が発生するものを増やすのがこわかった。その気持ちで組んだ結果が350円でした。
0円と350円の差はどこから出ているか
ThreadsのAPIは無料で、XのAPIは有料です。同じ1日5本を同じ作りで投げているのに、片方だけお金がかかっています。ここは「AIツールの料金」というより「プラットフォーム側の方針の違い」で、こちらでどうにかできる部分ではありませんでした。
金額としては月350円ですので、正直、迷う額ではありませんでした。ただ、迷わなかったこと自体は、あとから考えると少し危うかったと思っています。安いから深く考えずに通した、というのは、金額が上がったときに同じ判断をしてしまう癖につながります。この記事の後半で、まさにその話を書きます。
なお、各サービスの料金体系は変わる可能性があります。ここに書いている金額は2026年8月時点で実際にわたしが払っている目安ですので、最新の料金は必ず公式の案内でご確認ください。
「いくら払うか」より先に、止まったときの損を数えていませんでした
ここからが、この記事でいちばん書きたかったところです。
2026年8月6日、朝6時の投稿文生成が動きませんでした。その日のThreadsは朝と夕、Xは朝・昼・夕の投稿がまるごと出ませんでした。原因は、生成に使っているAIの利用上限に達して、そこで止まっていたことです。
しかも、止まったこと自体に夜まで気づきませんでした。自動化しているというのは、裏を返すと自分で見ていないということなので、止まっても静かなままです。夜になって「そういえば今日の投稿はどうなっているだろう」と見に行って、初めて分かりました。
そのとき最初に思ったのは、「お金を払っていれば防げたのか」でした。上限に引っかかったのだから、上位のプランにしていれば止まらなかったのではないか、と。これは自然な発想だと思います。ただ、そこで手が止まりました。止まったことで自分がいくら損したのかを、そもそも数えていなかったからです。
数えようとして、数えられませんでした。わたしの投稿はまだほとんど見られていません。2026年8月4日までの7日間で、Threadsに24本投稿して合計ビュー120・いいね1・返信0。同じ週のXは、2026年8月9日までの7日間で19本投稿して表示回数の合計が26・いいね0・返信2です。1日分の投稿が飛んだときに失われている数字は、正直に言えばとても小さい。
つまり、そのとき上位プランに切り替えていたら、それは「損を防ぐための支出」ではなく「不安を消すための支出」でした。この違いに気づけたのは、自分の数字を毎週自動で集計してDiscordに飛ばす仕組みを、たまたま先に作っていたからです。数字が手元にあったから、払わない判断ができました。
実際にやったのは、お金ではない対策でした
2026年8月8日に、6日に止まった原因をちゃんと調べました。生成AIの利用上限で、朝の生成ごと落ちていたことが確定しました。
そのうえで打った対策が、次の2つです。
- 投稿文を前夜のうちに翌日ぶんまで作っておく形に変えた
- 朝までに6回、作り直しを試すようにした
やっていることは「生成のタイミングを前倒しして、失敗しても取り返す余地を作った」だけです。追加の支払いは発生していません。上限に当たるのが避けられないなら、当たったあとに回復する時間を確保すればいい、という考え方に切り替えました。
同じ日に、もうひとつ見つけたものがあります。2026年6月20日から動きっぱなしだったクラウド側の旧ルーティンが、毎朝使われないゴミファイルを作り続けていました。溜まっていたのは19本です。これは止めました。
お金の話としては小さいのですが、自分の中では大きい発見でした。使っていないものが、こちらが気づかないまま動き続けている。契約の整理というのは、明細を見て解約するだけではなくて、こういう「動いているけれど誰も使っていないもの」を見つけて止めることでもあるのだと思いました。明細には出てこないので、明細だけ見ていたら一生気づけません。
70万円を払ったときの自分は、割り算をしていませんでした

月350円の話をしたので、逆側の話も書いておきます。わたしがこれまでで、いちばん大きく間違えた支払いの話です。
独立するときに、動画編集のスクールに入りました。費用は約70万円、期間は6ヶ月です。収入が無いまま費用だけが出ていく時期でした。
そのあと、独立してから半年くらいは無収入でした。次の半年も、収入は一桁万円台です。その間はアルバイトをしながら食いつないでいました。独立初期の編集案件は、1本4,000円から10,000円くらい。動画の尺によって金額が変わりました。
ここで割り算をしてみます。70万円を1本4,000円から10,000円で割ると、70本から175本ぶんです。払う前に、わたしはこの割り算をしていませんでした。
これは2026年8月9日に、動画編集スクールについての記事を書いているときに、初めて自分で計算した数字です。払ったのは何年も前なのに、そのときまで一度も割っていなかったことになります。書いていて、少し呆然としました。
ちなみに、いま同じような講座が8万円から10万円で売られているのも、そのとき調べて知りました。金額の比較としては書けるのですが、中身が同じかどうかまでは確認できていないので、単純にどちらが得だとは言えません。ここは断定を避けておきます。価格は変わりますので、検討される場合は2026年8月時点の目安として見ていただいて、最新は公式でご確認ください。
この経験から、いま支払いを見るときの基準にしていること
70万円の件から学んだのは、「高いか安いか」ではなく「自分の単価で何本ぶんか」で見る、ということでした。金額そのものは、比べる相手がいないと判断できません。月350円という数字も、それ単体では高いとも安いとも言えないはずです。
いまは、支払いを検討するときに次の順番で見るようにしています。
- この支出は、自分の単価で何本ぶんか
- 払わなかった場合、実際に失うものを数字で言えるか
- 言えないなら、それは損の回避ではなく不安の解消ではないか
2番目で詰まったら、いったん払わない。8月6日に上位プランへ切り替えなかったのは、この2番目で答えが出なかったからです。
ただ、これは「払わないほうがえらい」という話ではありません。数字で言えるようになったら払えばいい、というだけの話です。わたしの場合、まだ言えないので払っていない、という状態にすぎません。
払っていないのに、いちばん高くついているもの
費用の話をしていると、どうしても現金が出ていくものばかり数えてしまいます。でも2ヶ月やってみて、いちばん高くついているのは現金ではありませんでした。自分の時間です。
自動化を作っているのに、結局そのつど自分の手を動かしてしまっています。これはずっと抱えている感覚で、いまも解消できていません。組んだはずの仕組みが、どこかで人の手を待っている。待っていることに気づかないまま半日が過ぎる。
この2ヶ月で、実際に手を動かして直したものを並べてみます。どれもお金では解決していません。
- 2026年7月3日から5日まで、Threadsの投稿が1本も出ていなかった。早朝にPCがスリープしていて、6時の生成スクリプトが走れなかった
- 7月14日に投稿が3件失敗した。原因はPCが落ちていたこと
- note告知が一度も投稿されていない時期があった。告知文をスプレッドシートにだけ書き込んでいて、投稿スクリプトが読むドライブ側のファイルを更新していなかった
- 認証トークンのファイルにBOMが混ざっていて、投稿が丸ごと止まった。見た目が何も変わらないので、原因を見つけるのに時間がかかった
- トークンのファイルを全行つなげて読んでしまい、認証エラーになった。実際に必要だったのは1行目だけだった
- Xの自動投稿を組んで、タスクは全部「準備完了」と表示されていたのに、実際は一度も動いていなかった。登録スクリプトで変数名にPowerShellの予約語を使っていて、タスクに渡す引数が丸ごと空になっていた
最後のものが、いちばんこたえました。エラーもログも残らないので、気づくのに時間がかかりました。画面上は「準備完了」と出ているのに、中身は空です。それ以来、タスクを登録したあとは表示だけで安心せず、渡している引数が空になっていないかを毎回確かめるようにしています。
日付を整える処理で、パソコンによって使える書き方と使えない書き方があるのを知らずに書いて、機能がまるごと無言でスキップされていたこともありました。エラーが表に出ない失敗が、いちばんこわいと思っています。
これらに使った時間を、仮に自分の編集単価で換算したら、月350円どころではないはずです。ただ、この時間は「無駄だったか」と言われると、そうでもありません。作りながら覚えたことでもあるので。だから金額に換算して悔しがるのは、あまり意味がないと思っています。ここは正直、うまく整理できていません。
トークンの期限は、お金より先に切れます

契約の整理というと支払いの話になりがちですが、わたしの場合、支払いより先に切れるものがありました。認証トークンです。
Threadsの認証トークンは60日で切れます。あるとき見に行ったら、あと10日で切れるところでした。切れたら投稿が全部止まります。気づいたその日に延長して、ついでに毎月1日に自動で延長する仕組みを入れました。
これは、危なかったと思っています。サブスクの支払いはクレジットカードが勝手に更新してくれますが、トークンは誰も更新してくれません。しかも切れる直前まで、何の変化もありません。お金の期限は向こうが管理してくれるのに、認証の期限は自分で管理しないといけない。この非対称さに、そのとき初めて気づきました。
関連して、XのAPIキーでも詰まりました。取りに行ったら、画面には下6桁しか表示されていなくて、完全な値を見る方法がありませんでした。結局、いったん作り直すしかありませんでした。
そのうえ、作り直す順番を間違えると、後から作ったほうが無効になります。親のキーを先に作り直してから、その下のキーを作り直す必要がありました。ここは知らずにやって一度つまずいたところです。契約まわりの整理をするときは、金額だけでなくこういう手順も一緒にメモしておくと、次に触るときの自分が助かると思います。
収益の出口を作るほうが先でした
ここまで「いくら払っているか」を書いてきましたが、2ヶ月やって分かったのは、払う額を削るより、入る側を1円でも作るほうが先だったということです。
2026年8月8日にA8.netに登録して、運営している3サイトを全部登録しました。そのとき気づいたのは、記事は21本公開していたのに、それを収益につなげる出口が今までひとつも無かったということです。書くだけ書いて、出口を作っていませんでした。
登録のときにも小さくつまずきました。紹介文は100文字以内という制限があって、用意していた文が全部弾かれて、その場で書き直しました。
翌日の2026年8月9日に、7件の提携申請を出して、4件がその日のうちに通りました。カーリース、動画編集スクール2社、光回線です。これで3サイトとも収益の出口ができました。
このとき、いちばん単価の高いフリーランスエージェント15件は、あえて全部見送りました。自分が使っていないサービスで、読者層も違うからです。単価だけ見て取ってしまうと、「使っていないものは紹介しない」と書いたサイトの看板と矛盾します。ここは迷いませんでした。
同じ日に、公開している記事に初めてアフィリエイトリンクを設置しました。事業を始めて2か月、記事を21本出したあとで、やっと収益になる地点ができたことになります。
設置してすぐ、ひとつやらかしました。広告表示を記事の先頭に置いたせいで、検索結果に出る説明文が「この記事には広告が含まれます」から始まっていました。本文だけ見ていたら気づけないところでした。すぐ直しました。
費用の話に戻すと、月350円という支出は、収益の出口がゼロの状態では「ただの支出」でした。出口ができた8月9日から、ようやく「この350円は何のために払っているのか」を、赤字か黒字かという形で考えられるようになりました。金額そのものは何も変わっていないのに、意味だけが変わった感じがしています。
いま、契約を整理するならこの順番で見ます

ここまで書いてきたことを、自分用の手順としてまとめておきます。2ヶ月しかやっていない人間の手順なので、そのつもりで見ていただけたらと思います。
- 現金が出ているものを全部書き出す。 わたしの場合はXのAPI利用料の月350円ほどだけでした。ここが短いほど、次の項目に時間を使えます。
- お金は出ていないが動いているものを探す。 8月8日に見つけた、6月20日から動きっぱなしだった旧ルーティンがこれでした。毎朝ゴミファイルを作り続けていて、溜まっていたのは19本です。明細には出てきません。
- 期限があるものを洗い出す。 Threadsの認証トークンは60日で切れます。あと10日のところで気づきました。支払いの更新は自動でも、認証の更新は自動ではありません。
- 止まったときに失うものを数字で言えるか確かめる。 言えないなら、上位プランへの切り替えは保留にしています。8月6日はここで保留にしました。
- 払うか迷ったら、自分の単価で何本ぶんかに割る。 70万円を1本4,000円から10,000円で割ると70本から175本ぶんでした。この割り算を、払う前にやっていませんでした。
この5つのうち、2番目と3番目は明細を眺めていても絶対に出てきません。わたしはどちらも、たまたま別の作業をしているときに見つけました。定期的に探しに行かないと見つからない種類のものだと思います。
契約しているものを一度並べて数えるまで、自分でも把握できていませんでした。「これは本当に要るのか」を一緒に見てほしければ、公式LINEから声をかけてください。
まとめ:金額が小さいことは、うまくいっている証拠ではありませんでした
最後に整理します。
- いま自動化にかかっている費用は、XのAPI利用料が月350円ほど。ThreadsのAPIは無料、タスクスケジューラーはWindows標準機能で0円
- 2026年8月6日に生成AIの利用上限で投稿が止まったが、上位プランには切り替えなかった。止まったことで失う数字を言えなかったから
- 代わりに、投稿文を前夜のうちに翌日ぶんまで作り、朝までに6回作り直しを試す形に変えた。追加の支払いは無し
- お金は出ていないのに動き続けていた旧ルーティンを止めた。溜まっていたゴミファイルは19本
- Threadsの認証トークンは60日で切れる。あと10日のところで気づいて、毎月1日に自動延長する仕組みにした
- 約70万円のスクール費用は、独立初期の編集単価で割ると70本から175本ぶん。払う前にこの割り算をしていなかった
2ヶ月やってみて思うのは、月350円という金額の小ささは、うまくいっている証拠ではないということです。単に、まだ何も本格的に動かしていないだけかもしれません。自社の収益はまだ立っていませんし、業務委託は仕事量が多いわりに利益が低い状態が続いています。自分の発信の集客もうまくいっていません。誰にも見られていない状況が続くのは、単純にきついです。
それでも、金額を数えたこと自体には意味がありました。数えるまでは「よく分からないけれど、たぶんそんなに払っていないはず」という状態でした。数えたあとは、350円という具体的な数字と、その裏にある「動いているのに使われていないもの」「切れる期限」「換算していなかった時間」が見えるようになりました。この差は、思っていたより大きかったです。
もし同じように在宅で自動化を組んでいる方がいたら、明細を見るより先に「お金は出ていないのに動いているもの」を探してみることをおすすめします。わたしの場合、そこに19本のゴミファイルが溜まっていました。
このブログでは、自分が実際に組んで動かしている自動化の中身を、失敗も含めてそのまま出していきます。うまくいった話より、止まった話のほうが多いかもしれません。それでも役に立つ部分があれば、他の記事も覗いてみてください。


コメント