「動画編集で副業を始めたい。でも、何から手をつければいいのか分からない」
始める前の私がまさにそうでした。編集ソフトを入れるところからなのか、まず勉強なのか、いきなり応募していいのか。順番が分からないまま、調べる時間だけが過ぎていきます。
結論を先に書きます。私は始めてから1ヶ月で初報酬にたどり着きました。ただし、その案件は2ヶ月で終わっています。この「取れた」と「続かなかった」の両方に、これから始める人に役立つ理由があります。
この記事では、未経験から動画編集の副業を始める手順を、実際にやった順番どおりに書きます。うまくいかなかった部分も隠さず書くので、遠回りを減らす材料にしてください。
全体の流れ:初案件までは4ステップ
最初に全体像を出しておきます。やることはこれだけです。
- ステップ1:編集ソフトを決めて、触れるようにする
- ステップ2:応募のときに見せる作品を用意する
- ステップ3:クラウドソーシングに登録する
- ステップ4:提案文を送り続ける
ここで大事なのは、ステップ1と2に時間をかけすぎないことです。私が見てきた範囲では、始められない人のほとんどが「もっと上手くなってから応募しよう」と思って、勉強のまま止まっています。
ステップ1:編集ソフトはPremiere Proでいい
最初に迷うのがソフト選びです。無料のものも含めると選択肢はたくさんありますが、副業として案件を取るつもりなら、Adobe Premiere Proを選ぶのが無難です。
理由は単純で、案件の募集要項で指定されることが最も多いソフトだからです。どれだけ他のソフトを使いこなせても、募集条件が「Premiere Pro使用者」なら応募できません。仕事につながらないスキルを先に磨いても意味がありません。
操作の習得については、正直そこまで身構えなくて大丈夫です。Premiere Proは利用者が多いぶん、無料の解説動画や記事が大量にあります。カット、テロップ、BGM、簡単な効果。まずはこの4つができれば、応募できる案件は出てきます。
私は6ヶ月のスクールに通いましたが、操作方法そのものについては独学でも追いつける内容が多かったというのが正直な感想です。ここに何ヶ月もかけるより、早く次に進んだほうがいいと思います。
ステップ2:作品は「1本」あればいい
応募時には、自分が作った動画を見せることになります。ここで完璧を目指すと止まります。
まずは1本で構いません。フリー素材を使って、自分で1本組み立ててみてください。カットを繋いで、テロップを入れて、BGMを乗せる。それだけで「この人はひと通り作れる」ということは伝わります。
作るときのポイントは、応募したい案件に近い形式で作ることです。YouTubeの解説系を狙うなら解説系の見た目に、ショート動画を狙うなら縦型で。何でも作れることを示すより、狙う領域に合わせた1本のほうが刺さります。
逆に、意味が薄いのは「凝った映像作品」です。派手なエフェクトを詰め込んだ作品より、指示どおりに読みやすいテロップを入れられることのほうが、実務では評価されます。
ステップ3:クラウドソーシングに登録する
未経験が最初の1件を取る場所としては、クラウドソーシングが現実的です。クラウドワークスやランサーズが代表的で、登録は無料です。
登録したら、プロフィールだけは埋めてください。ここが空欄のまま提案を送っている人がかなりいますが、発注側から見ると誰なのか分からない相手には頼めません。
プロフィールに書くのは、この3つで足ります。
- 使えるソフトと、できる作業(カット・テロップ・BGMなど)
- 作った動画(ステップ2の1本)
- 対応できる時間帯と、連絡が返せるタイミング
実績がないことを気にしすぎる必要はありません。未経験であることより、連絡が取れて、指示どおりに作れるかどうかのほうが見られています。
未経験でも応募できる案件はどれか
案件を眺めていると種類が多くて迷いますが、未経験が狙うべきものは絞られます。
| 案件の種類 | 難しさ | 未経験向きか |
|---|---|---|
| YouTubeの長尺編集(解説・雑談系) | 低〜中 | ◎ 数が多く、作業が定型化しやすい |
| ショート動画・切り抜き | 低 | ◎ 1本が短く、数をこなして慣れられる |
| 企業のPR動画・広告 | 高 | △ 品質要求が高く、実績を見られる |
| 結婚式・イベント映像 | 高 | △ 撮影から任されることが多い |
最初はYouTubeの長尺編集か切り抜きから入るのが現実的です。求められる作業がカット・テロップ・BGMに集約されていて、ステップ1で身につけた範囲でこなせます。
「単価が安いから」と最初から企業案件を狙う人がいますが、実績ゼロの状態ではまず通りません。通らない場所に応募し続けるより、通る場所で実績を作ってから単価を上げるほうが早いです。
ステップ4:提案文を送る。ここが一番の壁
ここまで来ると、あとは応募するだけです。そして、ほとんどの人が詰まるのがここです。
私も詰まりました。提案を送っても返事が来ない日が続きます。同じ時期に始めた仲間はどんどん受注していて、自分だけ決まらない。あの時期が一番きつかったです。
私の提案文が通らなかった理由
見かねた仲間が、私の提案文を読んで問題点を指摘してくれました。要点はこうでした。
- 自己紹介から始まっていた——発注者が知りたいのは私の経歴ではなく、自分の依頼をこなせるかどうか
- どの案件にも同じ文面を送っていた——募集要項を読んだ形跡がないと、すぐ分かる
- 作業内容に触れていなかった——「頑張ります」ではなく「この動画なら、こういう構成で作ります」と書く
言われてみれば当たり前のことばかりですが、自分では気づけませんでした。提案文は自分では良し悪しが判断できません。誰かに一度見てもらうのが、一番早い改善方法です。
直したら、通りました
指摘を受けて書き方を変えたところ、始めてから1ヶ月で最初の報酬にたどり着きました。ソフトの腕が上がったわけではありません。変えたのは提案文だけです。
つまり、初案件が取れない原因は、編集スキルではなく提案文にあることが多いということです。「もっと勉強してから」と思っている人ほど、ここを疑ってみてください。
取れた後の話:私は2ヶ月で失注しました
ここからは、あまり書かれない部分です。
初報酬までは1ヶ月でしたが、その案件は2ヶ月で終わりました。継続にはつながらなかったんです。
正直に言うと、案件を取ることより、取り続けることのほうがずっと難しいというのが実感です。1件目は勢いで取れても、途切れたときにまたゼロから提案を送り直すことになります。
同じ時期に始めた仲間の中には、今も動画編集を続けて私より稼いでいる人や、スクールの講師になった人もいます。撮影の仕事に移った人、私のようにSNS運用代行に移った人もいます。同じ場所で同じように始めても、結果はまったく違いました。
この差は、才能ではなく途切れたときに手を止めなかったかどうかだったと思っています。
最初の1ヶ月をどう使うか
「数週間で応募まで行け」と言われても、配分が分からないと思うので、目安を書いておきます。私が実際にたどった流れを整理したものです。
- 1週目:Premiere Proを入れて、解説動画を見ながら手を動かす。カットとテロップができれば十分
- 2週目:BGMと簡単な効果を覚える。並行して、狙う案件の募集要項を毎日眺めて相場感をつかむ
- 3週目:フリー素材で作品を1本仕上げる。プロフィールを埋めて登録を済ませる
- 4週目:提案を送り始める。返事が来なければ提案文を作り直す
ポイントは2週目から募集要項を読み始めることです。作れるようになってから見るのではなく、先に「どんな依頼があるのか」を知っておくと、作る作品の方向が定まります。私は最初これをやっていなくて、誰にも刺さらない作品を作っていました。
会社員として働きながらでも、1日1〜2時間を確保できればこのペースで進みます。私も契約社員として働きながらでした。
始める前に知っておいてほしいこと
これから始める人に、3つだけ伝えておきたいことがあります。
1. 準備期間は短くていい
操作を覚えて作品を1本作るところまでは、数週間で十分です。準備が長い人ほど、応募しないまま終わります。不完全なまま応募して、落ちながら直すほうが早く進みます。
2. 単価の相場は最初は低い
未経験のうちは、1本あたり数千円から始まることが多いです。時給換算すると割に合わないと感じる時期は、正直あります。ここを「実績を作る期間」と割り切れるかどうかで、続くかどうかが変わります。
誇張せずに書きますが、短期間で大きく稼げるようになる、という話ではありません。そう書いてある情報は疑ったほうがいいと思います。
3. 一人でやらない工夫をする
私が一番助けられたのは、教材でもソフトでもなく相談できる相手がいたことでした。提案文を直してくれたのも、営業のやり方を教えてくれたのも人です。
スクールに通うかどうかは別として、進捗を共有できる相手を作れるかどうかは、続けられるかを大きく左右します。一人で黙々とやれるタイプなら独学で問題ありませんが、そうでないなら環境を用意したほうが結果的に早いです。
受注した後の流れ
初案件が決まってから慌てないように、実際の流れも書いておきます。ここを知らないまま受注すると、やり取りで消耗します。
1. 素材を受け取る
動画素材は、クラウドストレージのリンクで共有されることがほとんどです。受け取ったらまず全体を通して見てください。尺、話の区切り、音声の状態を把握してから作業に入ると、後戻りが減ります。
ここで気づいた点は先に伝えておくといいです。「音声にノイズが入っている箇所があります」といった連絡は、面倒がられるどころか信頼につながります。
2. 完成イメージをすり合わせる
初回で一番大事なのがここです。テロップの色やフォント、カットの細かさは、人によって好みがまったく違います。
いきなり最後まで作ってから見せると、方向性が違ったときに全部やり直しになります。最初の1〜2分だけ作って先に確認してもらうと、事故が防げます。私はこれをやらずに一度作り直しになりました。
3. 初稿を出す
提案の段階で伝えた納期を守ってください。間に合わないと分かった時点で、早めに連絡する。遅れること自体より、直前まで黙っていることのほうが問題になります。
4. 修正に対応する
修正は必ず来ます。指摘されたこと自体を気にする必要はありません。提案の段階で「修正は2回まで」のように回数を決めておくと、際限なく続く事態を防げます。
5. 納品して、次につなげる
納品して終わりにしないでください。「今後も継続でご依頼いただける可能性はありますか」と一言聞くだけで、次につながることがあります。
私が失敗したのはここでした。1件納品して満足してしまい、次の話をしないまま契約が終わりました。
作業環境について
始める前に気になる部分だと思うので、簡単に触れておきます。
パソコンは手持ちで試してから判断する
動画編集は負荷の高い作業なので、メモリが少ないと編集中に固まります。ただしいきなり高価なパソコンを買う必要はありません。
まず手持ちの環境で1本作ってみて、作業にならないほど重ければ買い替えを検討する。この順番なら、続かなかったときの損失が最小限で済みます。
ソフトの費用は月額でかかる
Premiere Proは月額制です。案件を取る前から契約すると、収入ゼロの期間に費用だけがかかります。無料期間を使って操作を覚え、応募を始める時期に合わせて契約するのが無駄がありません。
あると楽なもの
- 外付けのストレージ——動画素材は容量を食います
- イヤホンかヘッドホン——音のズレやノイズの確認に必要です
- 作業時間を確保できる場所——細切れの時間だと集中が切れて効率が落ちます
どれも最初から揃える必要はありません。足りないと感じてから買うほうが、判断を間違えません。
よくある質問
Q. パソコンのスペックはどのくらい必要ですか?
A. 動画編集は負荷が高い作業なので、メモリが少ないと編集中に固まります。快適さを求めるならある程度のスペックが要りますが、まずは手持ちの環境で1本作ってみて、動作が厳しければ買い替えを検討する順番で問題ありません。
Q. スクールに通う必要はありますか?
A. 必須ではありません。独学で進められる人ならそのほうが費用はかかりません。私がスクールを選んだのは、一人では続かないと分かっていたからです。判断基準については別の記事で詳しく書いています。
Q. どのくらいで稼げるようになりますか?
A. 個人差がとても大きい部分です。私は初報酬まで1ヶ月でしたが、そこから継続できませんでした。逆に時間がかかっても着実に伸ばしている人もいます。期間で判断せず、続けられる形を作れるかで考えたほうが現実的です。
まとめ
未経験から動画編集の副業を始める手順は、次の4つです。
- Premiere Proを触れるようにする(数週間でいい)
- 狙う案件に近い作品を1本だけ作る
- クラウドソーシングに登録してプロフィールを埋める
- 提案文を送る。通らないときは編集スキルより提案文を疑う
そして、取ることより取り続けることのほうが難しいという現実も、先に知っておいてください。私はそこで一度つまずきました。
準備を完璧にしてから始めようとすると、たいてい始まりません。粗くても早めに応募して、落ちながら直していくほうが早く進みます。
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