フリーランスの請求書を毎月どう出しているか|スプレッドシートとCanvaで足りている

フリーランスの請求書を毎月どう出しているか|スプレッドシートとCanvaで足りている フリーランス

フリーランスの請求書を、毎月どうやって作って、どうやって出しているのか。この記事では、私が実際にやっている手順をそのまま書きます。結論から言うと、スプレッドシートで金額を計算して、Canvaで請求書の形にして、作ったものはフォルダにまとめて保存する。やっているのはこれだけです。専用の請求書サービスは使っていませんし、会計に使っている freee でも請求書は作っていません。

書いているのは、さとりといいます。もともと調理師で、飲食の現場に10年いました。そこからSNS運用代行のフリーランスとして独立して、いまは業務委託の仕事と自分の事業を並行してやっています。営業が苦手で、その苦手を埋めるために自動化を作り始めたタイプの在宅ワーカーです。

この記事で分かるのは、次のことです。

  • 請求書を作るのに、実際どこまでの道具が要るのか
  • 会計ソフトを使っているのに、請求書だけ別の道具で作っている理由
  • 請求書に書く項目と、公式の情報をどこで確認すればいいか
  • 源泉徴収の欄をどう扱うか(ここは断定せず、確認先を示します)
  • 請求書づくりで、私がどこにも詰まらなかった理由

先に正直に書いておくと、この記事には「請求書でつまずいた話」が出てきません。実際に詰まらなかったからです。ドラマチックな失敗談を期待されている方には物足りないかもしれませんが、詰まらなかったという事実のほうが、これから始める人には役に立つと思って書いています。

毎月やっていることは、3つだけです

順番に書くと、こうなります。

  • スプレッドシートで金額を計算する
  • Canvaで請求書の形にする
  • できあがったものをフォルダにまとめて保存する

これで終わりです。請求書発行サービスの契約もしていませんし、テンプレートを毎月探し直すようなこともしていません。作る形は毎月同じなので、変わるのは中身の数字と項目だけです。

独立する前は、請求書というものにもっと専用の仕組みが要るのだと思っていました。会社員のときは経理の人がやっていた領域なので、フリーランスになったら何か特別な準備をしないといけないのだろう、という感覚が漠然とあったのだと思います。実際に自分でやってみると、手を動かす部分は思っていたよりずっと少なかった、というのが率直な感想です。

会計に freee を使っているのに、請求書は freee で作っていません

確定申告と日々の会計には freee を使っています。確定申告は青色でやっていて、そこは会計ソフトに任せています。それなのに請求書だけは別で作っている、というのが私の実際です。

理由は単純で、いまの作り方で足りているからです。スプレッドシートで計算してCanvaで形にする流れが先にできあがっていて、それで困っていないので、わざわざ請求書の作り方だけを乗り換える理由がありませんでした。

ここは、はっきり書いておきたいところです。会計ソフトの請求書機能が劣っているという話ではありません。私が比較して選んだわけではなく、先にできていた手順をそのまま使い続けているだけです。もし請求書の枚数が増えて手作業がつらくなったら、そのときに会計ソフト側へ寄せるかもしれません。いまのところ、その必要を感じていない、というだけの話です。

フリーランスの発信を見ていると「これを使うべき」という書き方をよく見かけますが、道具は詰まったところから替えるので十分だと思っています。詰まっていないのに替えると、覚え直すぶんだけ時間が減ります。

なぜCanvaで作っているのか

オンラインで学ぶ様子

Canvaを使っているのには、はっきりした理由があります。デザインを細かく調整できるからです。

請求書のテンプレートをそのまま使うと、どうしても地味な見た目になります。事務書類なので地味でいい、という考え方もあると思いますが、私は請求書も相手に渡すものの一つだと思っています。毎月届くものですし、目に入る回数はそれなりに多い。だったら、自分の屋号の見え方が整っているほうがいい、と考えました。

私の屋号は SATORI Revontulet といいます。SATORI は「本質への洞察」、Revontulet はフィンランド語でオーロラのことで、直訳すると「狐の火」です。フィンランドの神話に、北の雪原を走る狐が尻尾で雪を蹴り上げて、その火花が空に舞い上がってオーロラになる、という話があります。名前にそういう意味を込めているので、その名前が載る紙が、テンプレートそのままの状態でいいとは思えなかったのだと思います。

Canvaなら、余白も文字の大きさも配置も自分で決められます。数字を入れる部分の作りさえ壊さなければ、見た目は好きに触れる。そこが、私にとっては請求書ツールの機能表よりも大事でした。

ただし、これは私の優先順位です。見た目にこだわらないのであれば、会計ソフトの請求書機能でも、無料のテンプレートでも問題ないはずです。ここは好みの話なので、真似する必要はありません。

金額はスプレッドシートで先に確定させます

作る順番として、金額の計算はCanvaに入る前に終わらせています。スプレッドシートで計算して、出た数字をCanvaに入れる。デザインの上で電卓を叩くようなことはしません。

順番を分けているのは、計算と見た目づくりを同時にやると、どちらも雑になるからです。計算しながらレイアウトを直していると、数字が合っているかの確認が後回しになります。先に数字を確定させてしまえば、Canvaでの作業は「決まった数字を、決まった場所に入れる」だけになります。

スプレッドシートを使うもう一つの利点は、計算の途中が残ることです。単価と本数を掛けているのか、月額なのか、そういう内訳が式として残るので、あとから見返したときに何をどう出した数字なのかが分かります。請求書のPDFだけが残っていると、合計金額しか分かりません。

請求書に何を書くか(確認先も一緒に置いておきます)

ここからは私の運用ではなく、一般的な話になります。制度の話は年によって変わるので、必ず公式で確認してください。この記事に書いてある内容も、読んだ時点の最新とは限りません。

請求書に一般的に載せるのは、次のような内容です。

  • 誰が出したものか(自分の屋号や氏名、連絡先)
  • 誰宛か(取引先の名称)
  • いつのぶんか(取引年月日、対象期間)
  • 何に対する請求か(取引の内容)
  • 金額(内訳と合計)
  • 振込先
  • 支払期限

消費税のあつかいや、適格請求書(いわゆるインボイス)として出す場合に必要な記載事項については、国税庁の特設ページに書いてあります。登録番号の欄や、税率ごとに区分した記載が必要になるかどうかは、自分が登録事業者かどうかで変わるので、ここは他人の記事ではなく一次情報で確認してください。

私は請求書の書式を、この手の情報を確認したうえで一度作りました。そのあとは同じ形を使い回しています。毎月ゼロから考えていないので、作業として重くならないのはこのおかげだと思います。

源泉徴収の欄について

動画編集の作業画面

「請求書 源泉徴収 書き方」で調べる方は多いと思います。ここについては、私は断定的なことを書きません。源泉徴収の要否は、報酬の種類や支払う側の状況によって変わるからです。ネット上の記事を根拠に判断すると、間違ったまま毎月出し続けることになります。

どの報酬が源泉徴収の対象になるのかは、国税庁のタックスアンサーに一覧があります。まずここを見て、そのうえで取引先とどうするかを合わせるのが確実です。

実務としては、請求書の上で「小計」「源泉徴収税額」「差引請求額」のように分けて書く形が一般的です。ただ、その欄を設けるかどうかも含めて、取引先の経理の運用に合わせるのがいちばん揉めません。相手側の処理の都合があるからです。

もう一つ、確定申告の側から見た話をしておくと、源泉徴収されている場合、その金額は申告のときに関わってきます。私は会計に freee を使っていて、申告は青色でやっていますが、そこで扱う数字の出どころは結局、毎月出している請求書です。請求書を整えておくことが、翌年の自分の作業を軽くします。これは実感としてあります。

作ったものはフォルダにまとめて保存しています

できあがった請求書は、フォルダにまとめて保存しています。それだけです。凝った管理はしていません。

この「まとめて保存する」がなぜ大事かというと、私は初めての確定申告で、1年分の帳簿を最後に一気につけるという失敗をしているからです。期中にためてしまって、最後にまとめて入力することになりました。あのときが、確定申告でいちばん大変だったところです。

やってみて思ったのは、つらかったのは入力そのものではなく、「これは何の取引だったか」を思い出す作業だったということです。数字を打ち込むだけなら手が動けば終わります。でも、記憶を掘り起こす作業は手だけでは終わりません。

請求書がまとめて残っていれば、そこに日付も相手も内容も金額も書いてあります。思い出す必要がありません。だからいまは、作ったものをその場でフォルダに入れることだけは切らさないようにしています。整理の仕方を凝るより、置き場所を一つに決めて、そこに入れ続けるほうが効きます。

帳簿を最後にまとめてつけた話については、別の記事で詳しく書いています。同じ失敗をしそうな方は、そちらも読んでみてください。

請求書づくりで、私は詰まりませんでした

ここが、この記事でいちばん書きたかったところです。

請求書に関して、私は特に詰まったところがありませんでした。スプレッドシートとCanvaで足りていて、いまも同じやり方を続けています。これから独立する方の中には、請求書を出すという行為に身構えている方もいると思います。私も独立前はそうでした。でも、実際にやってみると、事務作業としては軽いほうでした。

一方で、お金まわりで私がつまずいたのは、請求書の作り方ではなく金額の決め方のほうです。金額を出すとき、自信がないから自分から下げてしまう、ということをやっていました。相手に何か言われる前に、自分で下げていたのです。

独立初期は、動画編集の案件が1本4,000円から10,000円くらい、動画の尺によって金額が変わっていました。ココナラでやっていたコンサルは1本3,000円でした。時給に換算すると安かったと思います。それでも実績にはなったので、当時の選択そのものを後悔してはいません。ただ、請求書の書式をどれだけ整えても、そこに入る数字を自分で削っていたら意味がないのは確かです。

だから、これから始める方に伝えたいのはこちらです。請求書のツール選びで悩む時間は、たぶんそんなに要りません。悩む価値があるのは、そこに書く金額のほうです。

このやり方が向いている人・そうでない人

オンラインでつながる様子

私の方法は、次のような状態なら十分だと思います。

  • 毎月出す請求書の形が、だいたい同じ
  • 見た目を自分で決めたい
  • 会計ソフトは別で使っていて、請求書はそこと分けても困らない

逆に、次のような場合は、請求書の発行まで一つのサービスにまとめたほうが早いはずです。

  • 請求書の枚数が多く、手で作るのが負担になっている
  • 入金の消し込みまで一続きで管理したい
  • 同じ内容を毎月自動で発行したい

私は前者なので、いまの形のままです。後者の環境で私のやり方をそのまま真似すると、たぶん手作業が増えて損をします。ここは自分の枚数と手間で判断してください。

確定申告そのものの進め方(いくらから必要か・何を用意するか)は副業の確定申告でやること|いくらから必要か・何を用意するかにまとめています。

まとめ

フリーランスの請求書について、私が実際にやっていることをまとめます。

  • 金額はスプレッドシートで計算して、先に確定させる
  • 請求書の形はCanvaで作る。理由は、デザインを細かく調整できるから
  • 会計は freee を使っているが、請求書はそこで作っていない。いまの形で足りているため
  • 作ったものはフォルダにまとめて保存する。これが翌年の自分を助ける
  • 記載事項や源泉徴収の要否は、国税庁のページで確認する
  • 請求書づくりで私は詰まらなかった。詰まったのは、金額を自分で下げてしまっていたほう

請求書は、独立して最初に身構える書類の一つだと思います。ただ、実際に毎月出してみた感覚としては、道具を増やさなくても回りました。形を一度決めてしまえば、あとは中身の数字を入れ替えるだけの作業になります。

そして、毎月の請求書がそろっていると、いちばん効いてくるのは確定申告のときです。私は初年度に1年分をためて痛い目を見たので、これは実感として書けます。確定申告のほうで何が必要になるのか、いくらから申告が要るのかについては、同じサイトの「副業の確定申告でやること|いくらから必要か・何を用意するか」にまとめています。請求書を出し始めたら、次はそちらを一度読んでおくと、年明けの自分が楽になります。

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