この記事が答えるのは、「独立したばかりの動画編集は、実際のところ1本いくらで受けていたのか」という質問ひとつです。相場のまとめではなく、私が実際に受け取っていた金額をそのまま書きます。
先に結論を書きます。私の独立初期の編集案件は、1本4,000円から10,000円くらいでした。金額は動画の尺によって変わりました。そして、その単価で受けていた期間、独立してから半年くらいは無収入、そのあとの半年くらいも収入は一桁万円台でした。単価の数字だけを見ても、生活が成り立つかどうかは分かりません。両方を並べて書きます。
書いているのは「さとり」といいます。飲食の現場に10年いた元調理師で、そこからSNS運用代行のフリーランスとして独立しました。独立するときに動画編集のスクールに入って、最初の仕事はクラウドソーシングでもらった動画編集の案件でした。ここに書く金額は、全部そのときに自分が受け取った実額です。
独立初期の動画編集は1本4,000円から10,000円だった
独立して最初のころに受けていた編集案件の単価は、1本あたり4,000円から10,000円でした。幅があるのは、案件ごとに金額が違ったからです。そして、その違いを決めていたのは動画の尺でした。長い動画ほど金額が上がり、短い動画は下がる、という形です。
ここで正直に書いておきたいことがあります。「何分ならいくら」という換算表のようなものを、私は当時つくっていませんでした。なので、この記事に尺ごとの単価表は載せられません。手元にある事実は、金額の幅が4,000円から10,000円だったことと、その差が尺によって生まれていたこと、この2つだけです。ここを超えて「10分ならいくらが相場です」と書くことはできますが、それは私が確かめた数字ではないので書きません。
この金額を見て「安い」と思う方もいると思います。私自身も、あとから振り返ればそう思います。ただ、当時の自分にとっては、この金額でも受注できること自体が先でした。金額が妥当かどうかを判断する材料を、まだ何も持っていなかったからです。
この金額は「独立初期の」金額です。今の相場ではありません
ここは強調しておきたいところです。上に書いた4,000円から10,000円は、私が独立して最初のころに受けていた実額であって、今の動画編集の相場ではありませんし、今の私の単価でもありません。
単価というのは、時期・スキル・クライアント・依頼の中身で変わります。同じ「動画編集1本」という言葉でも、中身がまったく違うことがあります。だから、他人の単価をそのまま自分の値段にするのは危ないと思っています。この記事の数字も、そういう性質のものとして読んでください。「独立したばかりの人が、実際にこのくらいの金額から始めていた例がある」という一例です。
逆に言うと、一例としてなら役に立つ場面があります。たとえば「未経験なのに1本3万円で受けられます」といった話を見たときに、比較する対象がひとつあるだけで、判断が少し落ち着きます。私の場合は4,000円からでした。
同じ時期、コンサルは1本3,000円だった

この時期、私は動画編集だけをやっていたわけではありません。ココナラでコンサルの案件を10件ほどもらっていて、そちらは1本3,000円でした。編集とコンサル、2種類の単価が同時に動いていたことになります。
コンサルのほうは、時給に換算すると安かったです。これははっきりそう思います。ただ、実績にはなりました。10件やったという事実が残ったのは、あとから見ると小さくありませんでした。
安い仕事を受けることの是非は、たぶん人によって答えが違います。私の実感としては、「安いから受けない」と決め切ってしまうと、独立直後は本当に何も動きませんでした。かといって安い仕事だけを続けても、生活は変わりませんでした。どちらも本当だった、というのが正直なところです。
初めて報酬を受け取ったときに思ったこと
独立して最初の仕事は、クラウドソーシングでもらった動画編集の案件でした。その相手からは、すぐに連絡が来なくなりました。継続にはならなかった、ということです。
初めて報酬を受け取ったとき、自分でも意外だったのですが、うれしさより先に来た感情がありました。「これで生きていける気がしない」でした。手元に入った金額を見て、これが何本あれば1か月が回るのかを考えて、そこで止まってしまった感じです。
今になって思うのは、あの感覚は間違っていなかったということです。実際、そのあと収入はすぐには増えませんでした。ただ、そこで止まらずに済んだのは、その気持ちのままあがいて、毎日いろいろ試したからでした。ココナラでコンサルをやったり、YouTubeをやったり、クラウドソーシングをやったり、思いつくものは一通りやりました。単価を上げる方法を考える前に、そもそも仕事が取れないという問題のほうが先にありました。
金額を出すとき、自分から下げてしまっていた
単価の話をするなら、これを書かないと片手落ちになります。当時の私は、金額を出すときに、自信がないから自分から下げてしまっていました。相手に値切られたのではなく、こちらから下げていました。
もともと私は、初対面の相手とオンラインで話すのが本当に苦手です。人見知りと自信のなさが前面に出てしまうのが、自分でも分かります。テキストでのやり取りも昔から苦手で、今でも苦手なままです。そういう状態で金額を提示すると、提示した瞬間に自分で不安になって、言い終わる前に下げてしまう、ということが起きていました。
関連して、こんなこともありました。提案資料を見てもらえたことはあったのですが、そのあとの連絡は一切来ませんでした。こちらからリマインドする勇気がなくて、そのまま終わりました。金額をどう決めるか以前に、決めた金額を持って前に出る部分でつまずいていたわけです。
ここから引き出せる話があるとすれば、性格を直すことではないと思っています。私は今も苦手なままです。変えられるのは、金額をその場で考えるのをやめることのほうでした。その場で出そうとするから、自信のなさがそのまま金額に出ます。
単価より先に効いてくるのは「本数」と「継続」でした

1本4,000円から10,000円という単価だけを見ると、月に何本かこなせば生活できそうに見えます。実際はそうなりませんでした。
- 独立してから半年くらいは無収入でした。
- そのあとの半年くらいも、収入は一桁万円台でした。
- その間はアルバイトをしながら食いつないでいました。
- 最初の編集案件の相手からは、すぐに連絡が来なくなりました。
単価が低いことより、本数が積み上がらないことと、継続にならないことのほうが、収入への影響は大きかったです。1本10,000円でも、月に1本なら10,000円です。逆に言えば、単価を上げる交渉をする前に、まず継続して依頼が来る状態をつくらないと、単価の議論自体が空回りします。
この時期、私は毎日なにかしら試行錯誤していました。仕事が取れないので、試すしかなかった、という言い方のほうが近いです。
70万円のスクール代は、この単価で何本ぶんだったのか
独立するために、私は動画編集のスクールに入っています。費用は約70万円、期間は6ヶ月でした。収入が無いまま費用だけが出ていく時期でした。
この記事の単価で割り算をすると、こうなります。
- 1本10,000円で考えると、70本ぶん。
- 1本4,000円で考えると、175本ぶん。
つまり、70万円を回収するには70本から175本の編集が要る計算になります。私は、払う前にこの割り算をしていませんでした。これは今でもはっきり後悔している部分です。
ちなみに、同じような講座が8万円から10万円くらいで売られているのを見かけます(2026年8月時点で私が見た範囲の目安です。金額も内容も変わるので、検討するときは必ず公式の最新情報を確認してください)。同じ割り算をすると、8本から25本ぶんです。桁がひとつ違います。スクールが意味あるかどうかより先に、「自分の単価で何本ぶんか」を計算しておくことのほうが、判断としては効くと思っています。この話は別の記事で詳しく書いているので、そちらに送ります。
今この単価をどう見ているか
今の私は業務委託の仕事が中心です。やっていること自体は会社員と変わらないと思っています。違うのは働く場所と、出社が無いことくらいです。そして正直に書くと、その業務委託も、仕事量が多くて大変なわりに利益は低いと感じています。単価の悩みは、独立初期で終わるものではありませんでした。
それでも、当時の4,000円から10,000円という金額を「無駄だった」とは思っていません。その本数がなければ、次の仕事につながる材料が何も無かったからです。ココナラのコンサル10件も同じで、時給換算では安かったけれど、実績としては残りました。
ひとつだけ、今の自分が当時に伝えられることがあるとすれば、金額そのものより「その金額で何本必要か」を先に数えておくことです。私は初報酬を受け取ったときに「これで生きていける気がしない」と思いましたが、その感覚を数字にするのはもっとあとになってからでした。
この記事が向く人・向かない人

最後に、この記事の使いどころをはっきりさせておきます。
向いている人
- これから動画編集で最初の1件を取ろうとしていて、提示される金額が妥当かどうかの比較対象がひとつ欲しい人
- 「未経験でも高単価」という話を見て、判断の材料がなくて迷っている人
- スクールや講座の費用を、自分の単価に換算して考えたい人
向いていない人
- 今の相場の一覧が欲しい人。この記事は私の独立初期の実額しか扱っていないので、相場表としては使えません。
- すでに継続案件を複数持っていて、単価交渉の段階にいる人。ここに書いたのは、その手前の話です。
- 尺ごとの細かい単価表が欲しい人。私は当時つくっていなかったので、この記事には載せられません。
読む人をふるいにかけるようで気は引けるのですが、合わない使い方をされると、かえって判断を誤らせてしまうので書いておきます。
あわせて読みたい
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まとめ
最初の質問に答えます。独立したばかりの私の動画編集は、1本4,000円から10,000円でした。金額は動画の尺によって変わりました。ただし、これは独立初期の実額であって、今の相場でも今の私の単価でもありません。
そして、その単価で受けていた期間、独立から半年くらいは無収入、そのあとの半年くらいも一桁万円台で、アルバイトをしながら食いつないでいました。同じ時期のココナラのコンサルは1本3,000円で、10件やって、時給換算では安かったけれど実績にはなりました。約70万円のスクール代は、この単価だと70本から175本ぶんでした。
単価の数字は、単体ではあまり意味を持ちません。「その金額で、何本必要か」まで計算して初めて、自分にとって高いのか安いのかが分かります。私はそれを、払ったあとにやってしまいました。これから始める方には、先にやっておいてほしいと思っています。
最初の1件を取る場所としては、私はクラウドソーシングから始めました。実際、独立して最初の仕事はそこでもらった動画編集の案件でした。登録自体は無料でできるものが多いので、金額の判断材料を増やす意味でも、まず募集されている案件と提示金額を眺めてみるところからで十分だと思います(各サービスの手数料や条件は2026年8月時点で変わることがあるため、最新は公式でご確認ください)。


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